私が作品を評価する時、気になるのは自分の評価眼のことである。
見る目が無いという言葉があるが、時々私ってこれじゃないだろうか…と不安になることがある。
このことに気がついたのは、もう何年も前であった。
きっとインターネットで検索をはじめたのがきっかけだったと思う。
それまでは一般人の評価のいろいろを知る機会はほとんどなかったかもしれない。
まあ、ベストセラー小説、大ヒットしている映画、視聴率の高いTV番組という形で多くの人々の評価は感じることが出来たが、あくまで大雑把なものであり、一作品一作品について他人がどのように感じているかというのを知る機会は私のようなものには無かった。
ネットで見る他人の評価もそれはだだそれだけのものであることは分かっているのだが、たまに自分の思っていることと違う思いの人がこんなにもいるのか…ということに気後れすることもある。
私がそれを感じた例としては、「模倣犯」と「蟲師」の映画であった。
「蟲師」は映画館へ観に行った作品であったが、私は十分面白かった。
原作は先に読んでいた。勿論ファンであった。
アニメ作品があったらしいがそれは観ていない。
映画については原作とは違った雰囲気の仕上がりだったが、これはこれでアリだと思ったし、作品としても70点ぐらいの出来であると思った。
これについては多くの人はもっと低い評価のような…、まあ、そうか…と自分についての自信が揺らぐ私(笑)。
「模倣犯」の方は原作は読まずTV放映されたものを観た。
私はこれも十分楽しめた。
気味の悪い掴みどころの無い犯人と、彼の幼馴染の友人たちがいつの間にか共犯として事件巻き込まれていく様も興味深かったし、被害者側の描写も納得して観られた。
物語の展開も最後までさほど違和感は持たず、むしろ良かったと評価していた。
75点位はつけていいと思う。
それをネットで評判を検索してみると、これってものすごく評価の低い作品である。(苦笑)
酷評の嵐が吹き荒れていた。ひゃぁ…、そんな面白くなかったか、皆にとっては…!?
ラスト近くに中居正広演じる犯人ピースがTV番組出演中に自爆して首がピューっと飛ぶシーンがでてくるのだが、このシーンについてはこれでもかという位叩かれていた。
…、実は私はあのあたりも面白いなぁと思っていた。
ああ、この男ならこういった死に方を選ぶだろう、得体のしれない悪意の象徴のような犯人ゆえに、結局警察が捕まえることが出来ず、彼の傲慢な意思による自爆でこの世から消え去られてしまうというのが寓話めいて面白い演出だと思っていた。
死体が灰になって降ってきて事件を追及してきた女性の手に灰がつもるシーンにはちょっと感動までしたのに…(苦笑)。
しかし、原作を読むと、もっとリアルなミステリー大作であった。これも又映画と原作は別物だった。
私のこの作品の評価って全く多くの人とずれていた。
さすがにこんなにずれていると、やや気持ちもへこんだものであった。
私の目は節穴かもしれない…(涙)。
「ヤマトⅢ」の感想のことも、なんだか、ずれているような気がしながら書いている(笑)。
総統:「自信を無くしているのかね?恐竜君」
私 :「はい、前々からたまに自信が揺らぐことも時々あります。」
総統:「気にすることはない。思うままに書けばよいのだよ。」
私 :「そうでしょうか、ズレてても?」
総統:「当たり前だ。自分の意見を他に寄せてどうする。そんなふうに取り繕ったものはもう自分の意見ではないではないか。」
私 :「はい、確かに。でもちょっと心細くなりまして、弱音を吐きました。」
総統:「恐竜君が面白いと思えば面白いし、嫌なものは嫌でいいのだよ。誰もが同じものを好きで、同じことを考えるのはむしろ奇妙だとは思わないかね?多様性が人間社会には必要なのだ。」
私 :「そう思っていいんでしょうか…。」
総統:「君が好きなものが、君を表しているものなのだ。何に感動するか、何が好きかが君の個性なのだ、それを否定すれば君が君でなくなるのだよ。」
「君自身が途中で間違ったと思ったらそのときに訂正すればいいではないか。」「君は元々、自分の心情を吐露するためにここを作ったのだろう?ならばそのまま自分の気持ちを正直に書けばよいのだ。前進あるのみだ!」
私 :「(感涙)…、総統、今日はなんだか優しい!」
総統:「まあな、私は女性には優しいのだよ。恐竜君も一応雌のようだしな。君がヘコんでいる時は気遣うこともある。どうだね、見直したかね。」
私 :「はい!見直しましたし、惚れ直しました!」
総統:「あまり熱愛されても困惑するがね…、コラ、適度な距離を保ちたまえ!近寄りすぎると暑苦しい!」
私 :「はい、すみません!でも大好きかも、総統」
総統:「…好きはいいが、程々でいいからと言っているだろう!!(汗)」
コメントをお書きください